2022/03/26
田んぼの水は一向に乾く気配がなく、キャタピラーがはまって進めなくなる危険性もあったので、バックホーで溝を掘るのは諦めました。もう手で掘るしかない。ぼくはシャベルも持っていなかったことに気づき、ジモティで安いものを買って地道に掘ることにしました。田んぼの土は表面こそ乾いて見えますが、すぐ下は粘土質の緑グレーがかった土が敷き詰められていて、太い地下茎が伸びている竹のような雑草がところどころ固まって生えているし、とにかく重労働。汗だく。手作業でやっているのが正解なのか不正解なのかもわからないけど、今自分にできることはもうこれしかない。妻も手伝ってくれたこともあって、どんどん溝は長くなり、どこからともなく染み出した泥水が勢いよく流れていきました。
就農したんだな。ぼくは。それはそうなんだけど、土に触れていると特にそれを強く感じます。ぼくは就農したんだ。夢だったことがいよいよ現実になっているんだと思いながら、用水路でシャベルの土を洗い流しました。